ネイリストとしてネイルサロンで勤務をしている方は、『将来独立をしてネイルサロンのオーナーになりたい』と考えている方が多いのではないでしょうか?
しかし、将来独立を考えている方が最も気になることは、やはりネイルサロンオーナーの収入面だと思います。
ネイルサロンは美容室やエステサロンと同じで、儲かってるサロンと、儲かってないサロンにわかれます。
上手く集客やリピーターの仕組みが出来ていなければ、ネイルサロンは軌道に乗る前に廃業します。
しかし、しっかりと経営計画や仕組み化が出来ていれば、ネイルサロンは非常に収益率の高いビジネスになります。
サロン勤務をしているうちは、給料という形で生活が保障されますが、ネイルサロンのオーナーとなれば全ては自分の経営力次第です。
そこで今回は、ネイルサロンの収入(年商)はいくら稼げるのか?
また、ネイルサロンを経営しているオーナーの給料や年収はいくらなのか?について詳しく掲載していきたいと思いますので是非ご覧ください。
一般的なネイリストの給料はいくら?
まず、一般的なネイリストの給料についてお話をしていきます。
ネイリストの勤務先は大手チェーンの店から、小さな個人店まで規模は様々ですが、概ね平均年収は約300万円と言えます。
しかし、これを年代別に見てみると、20代が200~240万、30代が300~360万、40代が220~260万となっていることが多いです。
勤務先やネイリストの経験・求められるスキルなども大きく左右されますが、年齢が上がるにつれて収入がアップするのではなく、30代をピークにそれ以降は収入が下がる傾向にあります。
これにはネイリストが30代で独立・開業して経営側になったり、管理職に移行したりと、キャリアアップの時期が大きく関係していると考えることができます。
また、初任給は額面で18万円というお店が多いようですが、これはチェーン店や有名店などの場合で、規模の小さなサロンの場合には初任給が16万円以下ということも。
店長の場合は月収30万円~40万円と歩合制・ボーナスをすべて合わせて年収400万円~500万円が相場です。
つまり、ネイリストとして雇用される側の給料としては、そこまで魅力的ではない印象を持つかもしれません。
しかし、これがネイルサロンオーナーになると一転して、給料(収入)は天井知らずになります。
次はネイルサロンオーナーの収入に関してお話をしていきます。
実際に運営をしていたネイルサロンの収入を大公開!
きちんと事業計画書を作成し、資金計画や立地、そして集客やリピーターに関する仕組みが出来ていれば、十中八九ネイルサロンは成功します。
そんな成功モデルとして、当社が開業したネイルサロンの1年後の収入について公開をしていきます。
※自宅サロンやマンションの一室での個人ネイルサロンを考えている方は、各数字などを参考にしてもらえればと思います。
- 席数:5席
- スタッフ:ネイリスト5名+アイリスト1名
- スタッフ平均給料:22万円
- 所在地:渋谷区広尾 マンションテナントの7F
- 店舗面積:54m2
項目 | 金額 |
ネイル売上 客数 306人 × 客単価:9,000円 |
2,880,000 |
アイラッシュ売上 高客数:70人 × 客単価:9,000 |
630,000 |
A 売上合計 ▶︎ | 3,510,000 |
ネイル材料費 ネイル用品、その他備品 |
170,000 |
アイラッシュ材料費 アイラッシュ用品、その他備品 |
20,000 |
B 材料費合計 ▶︎ | 190,000 |
C 粗利益(A-B) ▶︎ | 3,320,000 |
ネイリスト人件費 5名×平均給料:220,000円 |
1,100,000 |
アイリスト人件費 1名×平均給料:250,000円 |
250,000 |
法定福利費 社会保険・雇⽤保険 |
360,000 |
交通費 社員通勤費+営業交通費 |
120,000 |
店舗賃貸料 店舗家賃+管理費 |
190,000 |
光熱費 電気、水道代 |
40,000 |
通信代 電話、タブレット、インターネット使用量 |
20,000 |
宣伝広告代 インターネット広告、ポスティング費 |
200,000 |
その他経費 | 100,000 |
D 販売管理費及び一般管理費 合計 ▶︎ | 2,530,000 |
E 営業利益(C-D) ▶︎ | 790,000 |
ポイント
※粗利益:売上総利益のこと。売上高から売上原価を引いた利益なので、経費などは差し引かれていません。
※販売管理費及び一般管理費:企業の販売活動及び一般管理活動によって発生した費用のこと。スタッフの人件費などもここに含まれます。
上記の表は1ヶ月間のネイルサロン収支になります。
サロンの月間売上は351万円。
そこから、ネイル・アイラッシュの材料19万円をを引いたものが粗利益になります。
月間売上351万円ーネイル・アイラッシュ材料費19万円=粗利益332万円
粗利益332万円からスタッフの給料や各種経費(販売管理費及び一般管理費)の253万円を差し引くと、営業利益として余るのが約79万円になります。
粗利益332万円ー販売管理費253万円=営業利益79万円
このネイルサロンの年間の収入は約3,900万円で,営業利益は約900万円になります。
売上約3,900万円に対して営業利益約900万円となり、利益率23%の事業となります。
営業利益900万円÷売上高3900万円×100=利益率23%
一般的に利益率が20%以上の事業は優秀な部類に入り、ネイルサロンをビジネスとして売却する際にも売れやすくなります。
もちろん、多店舗展開をしていくことで、上記表の倍の利益も見込めるようになります。
ネイルサロン経営は、集客・リピーターの仕組みさえ出来れば、飲食店などに比べても毎月の売上が立てやすく、堅実に利益を出せる事業であることは確かです。
多くの場合、売上が安定したらオーナー業に専念される方が多いです。
まとめ
ネイリストの給料だけで見てみると、他の業種に比べて平均収入は低い傾向に映ります。
しかしながら、自分でネイルサロンを開業することで、収入が大幅に上がることも事実です。
ただし、その際には個人ネイルサロンではなく、施術という労働時間を無くすこともできるネイルサロンオーナーを目指すことをお勧めします。
自分がネイリストとして施術をしなくても収入が入る仕組みができれば、経済的自由・時間的自由を手にすることができますよ。